コロンビア、あらゆる形態の闘牛と動物を使った見世物を全面禁止へ

Sep 15, 2025 更新

2025年9月4日、コロンビア憲法裁判所は、闘牛を全国的に禁止するとともに、動物への暴力を伴う慣習的な行事も全面的に禁じる判決を下しました。裁判所は、これらの行為は動物虐待にあたり、憲法が保障する「人間の尊厳」や「感覚を持つ存在の福祉」に反すると明言しました。

禁止される闘牛には、スペイン式の伝統的な闘牛(コリーダ)だけでなく、馬に乗って行う闘牛(レホネオ)、若牛を使った闘牛(ノビリャーダ、ベセラーダ)なども含まれており、実施されてきたすべての闘牛が対象となります。

全国的な闘牛禁止については、すでに昨年、上院を通過した法案が国会で可決されていました。これは、アニマルライツ活動家たちが14回の挑戦を経て勝ち取った成果でしたが、ロデオの一種であるコレオや闘鶏は禁止の対象から外されていました。

今回の判決により、対象外だった見世物も禁止されることになりました。禁止までの移行期間は3年間とされ、その間に影響を受ける地域社会の労働や文化の転換を進めることが義務付けられています。

この決定は、動物に苦痛を与える慣習はもはや容認されないことを強く示し、優先されるべきは暴力的な風習ではなく、感覚を持つ存在の尊厳であることを明確にしました。

動物に苦痛を与える「伝統文化」を、国家の倫理が拒否した歴史的な分岐点となるでしょう。

Vegan FTA Japan /コロンビア、あらゆる形態の闘牛と動物を使った見世物を全面禁止へ