移住者インタビューお二人目は、薮本満さん。平日は大阪でお勤めをしながら、毎週末青垣の家に来て、パラグライダーや田舎暮らしを楽しんでいます。60歳でパラグライダーを始め、4年後にパイロットを取得した薮本さんに、パラグライダーの魅力と今のくらしについて伺いました。
Q.薮本さんがパラグライダーを始められたのはいつごろですか?
A.2012年の4月、 60歳で始めました。マラソンやダイビングを少し前に始めていたのですが、以前から何となく「空を飛んでみたい」という気持ちがあり、陸海空をそろえようと、パラグライダーはどこがいいかと調べて、ロールアウトにたどり着きました。65歳までに陸海空で達成したい目標があり、パラグライダーではそれまでにパイロット証を獲得したくて、昨年それが達成できてうれしく思っています。
Q.着々と上達されているのですね!初めて飛んだ時はいかがでしたか?
A.初めて山の上から飛んだ時は、「飛んだな、飛べたな」と思うくらいで普通の感じだったんですけど、それは無線を聞いてその通りにしないという緊張感の方が強かったからのように思います。飛んでいるときにどんなことを感じるか、ということで言うと、バイクも中年になって始めたのですが、バイクも風を感じるけれども、パラはさらに空気感、直な自然を感じます。フライト中はなかなか余裕がないのですが、ふっと景色を見たときに美しさにハッとしたり、雪景色の街を見下ろしながら飛ぶときなど、普通では見られない光景を見ている、普通では体験できないことを体験しているなあと感じて、それは他では得られない喜び楽しさだろうと思います。
Q.ロールアウトに通ってみて、印象に残っていることはありますか?
A.すごいなと思ったことがあって。ランディング(※地面に着陸する練習)がなかなかうまくできなかったのですが、先生に最初は「ダメですよ!」と叱られて。2度目はしょうがないなぁと笑いながら指摘されて。3度目もまずいランディングをしたとき。「薮本さん、思い込んでいたらダメ。自分を変えていかないとダメなんですよ」と真剣に言われたんです。レジャースポーツの場で、そんなに深い言葉に出会うんだと驚いたことがきっかけで、それまで以上に真剣に取り組むようになりました。自分に固執して、がむしゃらに「飛んでやろう!」というのではなく、自分という人間の現状を見つめて、向き合って、どうしたら今を変えられるのか。そうすれば、文字通りもっと違う景色が見えるんだよと、そうおっしゃっていたんだろうと気づいてからはますます、少しでも上達したいと強く思うようになり、毎週通っています。
Q.薮本さんは、平日は大阪、週末は青垣町で過ごしているということですが……
A.はい。青垣町に通ってくるようになり、1年半ほどかけて青垣町の拠点となる物件に出会い、購入しました。庭が広くて、山が近くて、隣家とも近からず遠からずの良い距離感の家です。窓を開けると山と田園風景が広がる、青垣町が好きなので、4月からは生活を逆転させて、青垣町での暮らしを中心に構えていきたいと考えています。
Q.青垣町で過ごしているときは、パラグライダーの他にどんなことをされていますか?
A.天候の関係などで飛べないときは妻と、福知山、柏原、多可町、西脇など、近隣のいろんなところにドライブに出かけます。パラグライダー自体も大切なひとときですが、こちらでの人との付き合いも重要だなと感じています。青垣の人たちは親切で、育てた野菜を頂くのはもちろん、トウモロコシ畑のひと畝を「この畝、あんたにあげる」と言ってくれたりして驚きました。こっちでご近所づきあいができたり、イベントなどで知り合った人が遊びに来てくれたり、人とのつながりが増えてうれしいのですが、それはやっぱり青垣で家を持ったからだと感じています。今青垣で住んでいる家はこれからも、Iターンの人や、パラやイベントで知りあった人たちが集まって、BBQをしたりするようなコミュニティスペースのような場所になったらうれしいですね。
Q.パラつながりでもお友達がたくさんできたのですね。
A.ロールアウトには、ハートフルな技術指導をしてくれる先生もいるし、お客さん同士でしゃべったり、ともに遊び、我が家に泊まりに来てくれたり、友達がどんどん増えていくのを実感しています。皆さんとてもよくしてくれるなぁと感謝しています。
Q.そんなロールアウトに来たいと思っている新しい仲間にエールをお願いします。
A.ロールアウトの先生はきちんとした懇切丁寧な指導されているので安心ですよ。私は本当に感心しています。初心者の人が次々来るので、先生たちは毎回同じようなことを説明されることになるのですが、毎回熱く指導されています。ベテランのパイロットのフライトにもときにも、ピシリとポイント指導されます。一人一人の状態をよく見て、それぞれがステップアップできるように真剣なのです。それから、高層ビルの窓際などに立つと「怖い」と感じることがある私ですが、空を飛ぶのは全然違います。怖くもないし、楽しんでもらえるスポーツだと思うので、ぜひ体験してもらいたいなと思います。
KEY WORDS
「青垣の家が、人の集まるスペースになったら」
ハートフルなインストラクターと、パラグライダーをきっかけにして出会った仲間たち。出会った仲間たちが交流し、仲良くなることのできる場だと、薮本さんは言います。素敵な仲間が出会い、集う場所にあなたも参加してみませんか。